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武藤徹著「きらめく知性・精神の自由」
       出版記念シンポジウム(報告)

                                 伊藤新二郎(昭41、シンポジウム実行委員)

 戸山高校で40年間、数学の教師をつとめた武藤徹さんが、一昨年『きらめく知性・精神の自由――都立戸山高等学校の創立にちなんで』というブックレット(平成25年9月、本ホームページで出版を紹介)を出され、広く読まれていることから、卒業生を中心に、さる2月7日、早稲田奉仕園のスコットホールで、出版を記念するシンポジウムが開かれました。
武藤先生シンポジウム
 会場を埋め尽くす260人が参加したこのシンポジウムでは、冒頭、武藤さんから、日本国憲法は2000万人の命を奪ったアジア太平洋戦争への深い反省に立って、日本国民の願いをこめて作られたものであって、戦後70年の今、人類を戦争とテロのるつぼに投げ込むわけにはいかないと、89歳とは思えない力強い挨拶がありました。続いて、戸山高校の卒業生でもある、市川須美子さん(昭43(1968)、教育法学会会長)、テレビ・新聞でもおなじみの国際金融論の浜矩子さん(昭46(1971))が講演に立ち、これを受けて12人の参加者が登壇。午後3時から6時すぎまで、熱心な発言が続きました。シンポジウム終了後には懇親会がもたれ、久しぶりの再会も多く、高校時代の思い出などで盛り上がりました。
武藤先生シンポジウム
 戦後の戸山高校の歴史をふまえたブックレットの出版記念ということから、シンポジウム実行委員会には、1954年卒から1968年卒までの20名の卒業生、戸山高校教員経験者をふくむ3名の元教員、保護者2名の総勢25名が参加し、初対面同士がほとんどという構成。時代を通じて脈々と流れる《戸山の教育》を確かめながら議論を重ね、同学年のさまざまなネットワーク、クラブ活動のOB組織、さらには城北会事務局の協力も得て、城北会の各種催しを通じて、戸山関係者に広く呼びかけるとともに、教育関係の会合などでも参加をつのりました。
武藤先生シンポジウム
 シンポジウムには、城北会の岡村会長をはじめ、多数の方々から、自身の高校体験や今日の課題など、多くの期待のメッセージが寄せられ、参加者に「ひとことメッセージ集」として手渡されました。
市川、浜両氏の講演をはじめ、12名の発言は、戸山の教育の歴史と意義を改めて深く考えさせるもので、実行委員会としては、何らかのかたちでシンポジウムの記録をまとめる予定です。また今回のような学年と世代を超えたネットワークを、城北会とともに深めていくことを検討しているところです。
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連絡・お問い合わせは城北会事務局へどうぞ。e-mail:johoku@toyamaob.org