二八会古希総会(昭28)

            

 平成16年6月5日(土)、牛込神楽坂の日本出版クラブ会館において、昭和28年卒業生の「古希」を 祝う総会が開催された。昨年4月には卒業50周年 総会を開き、2年連続の開会となったが、出席者は 恩師4人、卒業生63人となかなかの盛況であった。今回の代表幹事矢作君が司会・進行を担当、開会宣言につづき二八会会長の大山君が挨拶した。

「年賀状でも古希に因んでの文章が多かった。きびしく働いた我々の世代、これからのゆったりした人生こそが意味深い総会出席などもそうだが、リッチな友人関係を持てることは貴重だ。健康、友人、趣味をお互い大切にしたい」とまずは開会挨拶。さらに大山君はこの4月、城北会の会長に選出されており、その立場から「鉄筋5階建ての新校舎が完成した。旧校舎の取り壊し、校庭整備などこれからの作業もあるが、階段式の大講堂や音楽室、各教室いずれも素晴らしいもので、木造モルタルだった 我々には羨ましいほどだ。城北会誌52号の特集を参考にされ、ぜひ一度ご見学を。50周年の総会で我々は新校旗を贈呈したが、入学式、卒業式、運動会などで有効に使われている。城北会事務局はしっ かり活動しており、ホームページでは各種情報を発信しているので、ご活用を。金利低下で城北会も資金面 で苦労している。平成13年から再度始めた年会費制 にご協力を。とくに自動振込みにしていただけるようお 願いしたい」との城北会報告があった。
 日頃にこやかさを絶やすことなく話をする大山君だが 挨拶最後の頃はやや沈痛な面持ちで、会長職の重さ 特に資金面の苦労のほどが偲ばれた。

 つぎに城北会の名簿委員暦20年、32年卒の志水君 が特別参加、「戦後12回発刊してきた卒業生名簿は、 個人情報保護の制約で、このスタイルでの発行は今回が最後となる。従来3,000冊刷っていたが、最終刊は 1,000冊とした。定価6,000円だが、送料不要のこの会場では5,000円でお分けする」と売り込み活動を展開した。確かに卒業年、住所、氏名、電話番号、卒業大学、 就職先、肩書きまで記載されている名簿は個人情報の最たるもので、『業界』人には利用価値が高いのだろう。私にも「00年卒の後輩のXXです。先輩、石油をやってみませんか」などの勧誘が結構来ている現状がある。

 このように記していると、ここまでずいぶん時間がかかったと思われようが、実際は8分弱、司会の矢作君がテンポよく進行させている。そしてここで最長老の藤塚先生からご挨拶と乾杯の音頭をいただいた。
「藤塚です。去年も今年も参加させてもらった。1年が1日が本当に早いと実感する。私は89歳(拍手)、君たちよりほぼ20年年長だ。君たちも早く何かやっておけばと日々思うことだろうが、実は今の私が思うのも同じことだ。それにまずは健康であること。皆さんと元気に話すこと、私の楽しみであり、生きがいだ。 乾杯!!」

 立食形式の懇親会に移った。今回は幹事一同で、卓話、余興はなし、自然な流れにまかせることに決めていた。料理は和、洋、華のミックスだがすべて合格、会館自慢のローストビーフは大変結構だった。70歳の一同、パーティーなれ、社交なれしていて当然だが、自然に相手を代え、グループを代え、話題を変えて、よどみなく談笑の集散がつづいた。南極行き7回越冬隊長も勤めた平沢君は「和」の心の大切さを人一倍知っているのだろう。意識して参加、移動をくりかえしているように見受けられた。
 従来の日本では、70歳に至る長寿者は(古)来(希)れとされていた。しかし、平均年齢男性78.32歳、女性85.23歳と世界一の長寿国となったいま、70歳は単なる通過点に過ぎない。(近)頃は(多)いので キンタと言われるのだとか。開会から2時間近く、3時を期して校歌の合唱となった。指揮は鈴木幹事、やお
らポケットから調律笛を取り出し 「音は正確に」とまずは笑わせた。彼の事後の内緒話によると「わざと半音低くし、指揮で皆をリードするので なく、皆に合わせて指揮をした」とのこと。このためいつもは声が出ない「いざや励まん」の高音部も全員朗々と歌いこなし、まずは近来例をみない見事な大合唱となった。
 つづいて前回の筆頭幹事で今回カメラマンも勤めた林君が音頭をとっての一本中締めと矢作司会者の閉会挨拶で一応は散会。しかし半数近い28人が残り、全員着席しての2次トーク会の開始となった。この時名簿委員の志水君が最後の一冊を手にして再登場、天野君が即座に購入して本日は持参した5冊のすべてを完売。1,000冊の早期完売を祈念したい。

 かくして貸切時間限度の4時近く、この会場は本当に お開きとなったが、幹事団を中心に10人がさらに残り歓楽街神楽坂の一隅のすし屋での飲みなおし3次会となった。話題はイラク、自衛隊、憲法など。全員が高校生の純粋な心を抱きつづける憂国の士であるようだ。

 校歌合唱のとき、この原稿担当の私はメモをとりつつ 酒類サービスの若い女性のそばにいた。彼女いわく、「この部屋で同窓会はよくやるが、70歳以上は珍しい。お酒を渡してこんなに有難うと言われたのも珍しい。皆さん歌は上手、話題は豊富で洗練されている。私たちを困らせるお客はよくいるが、皆さんは別格、本当によい集まりですね、、、、、」彼女の発言を営業のための発言ととらえるのはやめにしよう。本心が自然にでた率直な賛辞と解釈しよう。

そこで総括。≪今回の古希総会は大成功だった≫
                                     
                          文責  関  陽一


                                
参加恩師  石井 清、岩切 梅夫、平瀬 志富、藤塚 武雄

出席者  相沢 昌男、天野 俊樹、石川 浩司、石田 敬二、石田 弘、磯 明夫、伊東 幸子、
     稲富 芳継、宇田 洋、大川 修、大山 綱明、岡崎 正弘、岡野 喜樹、奥村 幸夫、
     小野沢 知之、数原 孝憲、加藤 健治、加藤 光一、金井 祟、北野 忠彦、久保 治行、
     小池 節子、小嶋 勲、五野 将二郎、高坂 昌明、小林 一弘、駒沢 幸三郎、佐藤 純三、
     椎名 国夫、重信 陽子、紫芝 良昌、篠原 忠彦、白沢 正巳、杉田 芳久、鈴木 宗太郎、
     関 陽一、大東 信祐、平 弘明、高木 かつ代、高田 真行、武田 恒夫、田中 克彦、
     谷口 準、種村 哲夫、寺戸 由紀子、中島 知久、鍋島 照子、西川 広継、信江 道生、
     林 和宏、平方 一郎、平沢 威男、福田 陽、前原 誠、丸山 有成、三上 和幸、峯 擁明、
     森田 時也、矢島 嗣久、矢作 秀雄、山口 明朗子、山田 六朗、和田 和典


二八会会長を囲んで


恩師


校歌斉唱


連絡・お問い合わせは城北会事務局へどうぞ。e-mail:johoku@toyamaob.org