著名な米科学誌「サイエンス」も、12月18日、2009年の10大科学成果を発表しましたが、そのトップにラミダス猿人の化石から人類の進化を解明したことを挙げています。
12月25日付け朝日新聞は、諏訪教授ら日米など9カ国47人の研究者からなる国際研究チームが、15年にわたり15万個もの化石を分析し、初期人類の進化の考え方に変化をもたらしたとサイエンス誌は評価していると伝えています。
このほか、朝日新聞の科学報道担当記者が投票で選ぶ2009年の10大科学ニュースでも、「ラミダス猿人」が第4位になりました。同紙によると、
@エチオピアで見つかった約440万年前のラミダス猿人の全身骨格化石「アルディ」をもとに、最古期の人類像が描き出された。
Aこの猿人は森で暮らし二足歩行も木登りもしており、草原進出で二足歩行が始まったとする従来説を覆した。
B約15年前まで我々の祖先は約350万年前のアファール猿人までしか知られていなかったが、ラミダス猿人発見後、400〜700万年前の化石が次々に見つかり、これが人類の起源解明に大きな役割を果たした。
と、その研究成果を讃えています。東大総合研究博物館のホームページによると、諏訪氏は、東京大学理学系研究科博士課程単位取得退学、カリフォルニア大学バークレー校Ph.D.(自然人類学/形態人類学/古人類学)。現在、東京大学総合研究博物館人類形態研究室(諏訪研究室)教授。