Report For Toyama High School SSH

落合 成紀(平17)             

 母校である戸山高校がSSH(Super Science High School)に指定され、昨年第二回目の海外研修としてハワイが選定されました。ハワイは正に地球の自然を勉強するに適した所で、天文研究などの中枢です。今回僕は戸山高校卒業生として、このハワイ研修を通訳としてお手伝いをすることになりました。


Lecture

 ホノルル空港で生徒達と再会した時、僕がホノルル空港に始めて着いた時に感じた気持ちを、皆さんも感じているようでした。MPI(Mid Pacific Institute)に向かうバスの中で、目を丸くして窓の外を見ている生徒、必死に写真を撮る生徒、もう飛行機はいいと顔に出ている生徒、新鮮な反応が見られて愉快でした。MPIでは、世界各国様々な国から来ている生徒達との英語交流、日本とは比べ物にならない敷地の広さ、設備の良さに、生徒達は驚嘆していました。時間が少ないこともありましたが、もう少し交流の時間を取れれば、よかったと思いました。我が大学、ハワイ大学マノア校でのツアーの反応はというと…生徒達の良い反応はあまり見ることがでず少しがっかりしました。ハワイに着いた初日であり、とても大きな大学を歩いて回った疲れもあったのでしょうから良としましょう。オアフ島は完全なる観光地ということもあり、終始生徒達はワイキキの華やかさ、海の美しさに惹かれていました。


Waikiki Beach

 オアフ島では、目的の一つである「英語交流」がそこまで達成されていなかったので、ハワイ島ではガイドさんにも英語で解説していただき、生徒達はいよいよ英語の世界に緊張し始めました。授業の英語とは全く違う「生きた英語を」理解しようと、生徒達は必死にガイドさんの話を聞いていました。もちろん太平洋津波博物館、イミロア天文博物館などのレクチャーも全て英語だったため生徒達にとってとても良い刺激になったようです。僕はというと、僕自身レクチャーなどを通訳するのは初めての経験だったため、生徒同様必死に話に食い入り、冷や汗をかきながら任務をこなしていました。通訳の難しさそして自分の勉強の足りなさを改めて痛感することができ、僕にとっても大きな刺激でした。オアフ同様ハワイ島(別名:Big Island)でも、晴天に恵まれ、ハワイの大自然の偉大さを存分に体験する事ができました。夜は、英語を思い通りにしゃべれないで不完全燃焼であろう生徒達の為に、それぞれの部屋を訪問し英語交流をしてみました。やはり昼間とは打って変わり、積極的に英語をしゃべろうとしていました。生徒皆さんのリスニング能力には驚かされました。

 今回の大目玉であるすばる望遠鏡では、期待通りの体験をすることができました。設備、技術、成果、全てにおいて最先端であり、世界で活躍する日本に触れることができました。アメリカで勉強していても、日本人の誇りを持つ事はやはり大切だと再確認しました。


Kilauea caldera

 生徒達は常にメモを取り、質問をするなど今まで以上に積極的に取り組んでいる様子でした。生徒達の目の輝きは今でも脳裏に焼きついています。今までの旅の御褒美とも言える、4200mからの夕日、そして天体観測は僕から言葉を奪いました。周りからは常に感動の声が聞こえていたのを覚えています。

 今回このような素晴しい研修に参加する機会を与えて頂いた皆様に心より感謝を申し上げます。引率として加えさせて頂いたのにも関わらず、僕自身沢山楽しむことができ満足した一週間でした。授業では決して学ぶことのできない事を、こういう形で生徒に体験させるのはとても素晴しい試みだと思います。これこそ戸山が目指す「生徒の自主性」を伸ばす「生徒のため」の「授業」なのではないでしょうか。来年もお手伝いする機会があればベストを尽くせればと思います。
       以上


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