昭和23(1948)年4月、東京都立第四新制高等学校として新たに発足した母校は、
翌24年都立第四高等学校と改称。この年クラブ活動(部活)が始まりました。その数3
0。さらに翌25年都立戸山高等学校となり今日に至っていますが、今年はクラブ活動が
始まって60年目にあたります。
クラブ活動は新制高校になってから始まったのではもちろんなく、四中時代にもありま
した。このあたりについては、森川友晶さん(昭51)が、「クラブ活動の草創期」と題す
る一文を昭和31年から平成9年までの全クラブの活動状況をまとめた一覧表とともに、
城北会誌第45号(創立110周年記念特集号)に寄せています。
(森川さんの文章は、この記事のあとに再録しました。)
城北会ではクラブ活動60年目にあたり、森川さんが作成した一覧表を母体にして、昭
和24〜30年と平成10〜20年までのデータを加えた改訂版をこのほどまとめました。
おもなデータは「戸山高校新聞」部活予算欄と「学校案内」“燃える放課後・クラブ活動”
に求めました。時期により依存先が少し異なります。以下をご覧ください。
1949〜1954年度 |
「戸山高校新聞」掲載の部活予算欄に部名がある部
(予算がゼロ査定の部を含む。以下同)の欄に〇印表示。 |
1955〜1997年度 |
森川友晶氏(昭51)作成の一覧表(城北会誌第45号掲載)をベースに、「戸山高校新聞」掲載の部活予算欄に部名がある部を追加して〇印表示。 |
1998〜2002年度 |
「戸山高校新聞」掲載の部活予算欄または予算関連記事に部名がある部を〇印表示。 |
2003〜2008年度 |
03〜07年の間に発行された「戸山高校新聞」には予算関連記事がないので、戸山高校発行の「学校案内」のクラブ活動欄に掲載された部を〇印表示。
08年度は、「学校案内 平成21年度版」の記述に従いました。 |
ホームページには次の二通りで表示します:
(1) A4判用紙に印字できるよう、10年ごとにページをあらためて、
次の6ページにまとめました。
1949〜1959年度
1960〜1969年度
1970〜1979年度
1980〜1989年度
1990〜1999年度
2000〜2008年度
(2) Web上で、全年度(1949〜2008)通しで閲覧できるよう、
一覧版を同時に掲載してあります。
クラブ活動変遷表(1949−2008)
一覧表を見るための参考事項
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活動年が1年のみであった部名は、閲覧の便を考え一覧表から除外しました。
それらの部と活動年度は以下の通りです:
1954年度 フォークダンス 音知会
1957年度 音楽
1963年度 聖書研究
1967年度 部落問題研究
1968年度 室内音楽同好会
1969年度 社会科学研究 FICS(インドネシア問題研究会)
1976年度 ロック研究 ジャズ研究
1979年度 リコーダー
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2003(平15)年度以降の学校案内に掲載されている部名脇に「休」のマーク
がついている部は、当年度に活動計画がない部で、廃部にはなっていないものです。
学校案内に「休」のマークがあるものについては、一覧表にもこのマークで表示
してあります。
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掲載期間中に部名変更があった場合、変更年がはっきりしている場合は、新旧部名
ごとに欄を設けて表示してあります。変更年が明確でない場合は、同一部名欄に併記してあります。
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同好会として認められた後、部に昇格した場合は、同好会期間を含めて部名のみ
が表示されています。
ただし、次の二例については、同好会名で掲載してあります:
(1) 永年数学部として活動した後、4年間の休部を経て同好会として
再出発した数学同好会。
(2) 過去3年間に発足し、現在も同好会として活動しているもの:
アンサンブル同好会、吹奏楽同好会、百人一首同好会、パソコン同好会。
吹奏楽同好会は、ブラスバンド部と異なり小編成の集まりです。
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2008年度現在、活動している部ならびに同好会は、ゴチック体で表示してあり
ます。掲載期間中に部名が変更された場合は、旧部名も併記されています。
過去に活動し現在は廃部になっている部の名は、明朝体で表示してあります。
城北会が入手できた全データを使って作った一覧表ですが、クラブ名の変更時期、クラブの発足・統合/分割・廃止時期については、確たる情報を入手できないものもあります。
これらにつき情報をお持ちの方、掲載内容に誤りを見つけられた方は、城北会事務局まで
お知らせ願います。
「城北会誌第45号」1997(平成9)年12月所載
クラブ活動の草創期 森川友晶(昭51)
四中・戸山百年史を参考に、クラブ活動の草創期を年次毎に整理してみる。
昭和16年3月、文部省が学校ごとに報国団又は報国隊の設置を指示。同8月「学校
報国団ノ隊組織確立並其ノ活動ニ関スル件」を文部次官通牒として発令。学校教育の組織
を軍隊の組織に準ずる様重ねて指示した。
昭和16年12月8日、本校で報国団を結成。四中報国団は次の様な編成であった。
総務部 企画班・庶務班
鍛錬部 体育班・剣道班・球技班・水練班・雪滑班
国防訓練部 戦場運動班・射撃班・柔剣道班・滑空班・防空班・行軍班
教養部 講演班・雑誌班・科学研究班・図書班
生活部 養護班・監護班
保導部
昭和20年12月3日、都立四中学友会が発足する。16年に四中報国隊が結成されて
いたが、これは戦時組織であって、終戦直後に解散し、新たに学友会が生まれ、生徒委員
の選出をみて活動を始めた。学友会組織は次の通り。
総務部 庶務班・野球班・水泳班・陸技班・会計班
文化部 生物班・物象班・図書雑誌班・美術班・講演班・音楽班
体錬部 旅行班・球技班
厚生部 保健班・福利班・農耕班
互導部 整備班・矯風班
学友会は現在のクラブ活動に当たり、班の呼称は戦前の部班制を受け継いでいる。昭和
53年まで使用され、それ以降は部と呼ばれる様になる。
昭和22年に戸山高校生徒会組織が誕生、24年6月17日、新構想による生徒会組織
が発表・承認された。自治会と学友会が一本化されたことが新組織の特徴で生徒会の下で
クラブ活動が行われることになった。当時の活動状況は次の通り。
体育部関係
排球班 24年25年連続で都大会優勝、全国大会出場。
野球班 24年、軟式野球東京代表
タッチフットボール班 26年、関東大会第二部優勝。
ラグビー班 29年、関東高校ラグビー大会出場。
文化部関係
文学班 24年、雑誌「表象」創刊。
宗教班 29年、雑誌「宗教研究」創刊。
特別クラブ
放送部 27年、第二回放送劇コンクール佳作入賞、脚本賞受賞。
新聞部 24年、学校新聞「四高時鐘」創刊。
25年、第六号より「戸山高校新聞」と改称。
雑誌「時標」創刊。(26年7月第二号で終刊)
27年、都内高校新聞コンクール第三位。
29年、31年同コンクール第一位。
32年、全国高校新聞コンクール第二位。
その後のクラブ活動全般の状況を知る資料は不明だが、記念会館内の卒業アルバムを
参考に、卒業年次ごとのクラブ写真を整理すると表*の様になる。
同窓生諸氏の当時のクラブ活動に関する寄稿を頂いて、城北会誌のコーナー新設につな
がれば幸いである。
*ホームページ編集部注:
森川さんが1997年に作成した一覧表(1956〜1997)は再録してありません。
この一覧表にデータを追加したものが、今回記事でWeb上で全年(1949〜2008)
通しで閲覧できるように掲載した一覧版です。