城北会ホームページに10月1日掲載したように、戸山高校吹奏楽同好会が8月開催の東京都吹奏楽連盟主催のコンクールB組で金賞を獲得、10月の第8回東日本学校吹奏楽大会(東京都吹奏楽連盟など6連盟主催)フェスティバル部門の出場権を得た。同好会のたった14名の快挙である。
会場全景
この大会に向け、同好会では演奏だけでなく、演出、衣装、美術、大道具、小道具に至るまで、自分たちの表現をどうするか創意工夫し、費用もできるかぎり少なくして、手作りの舞台に仕上げた。その舞台「舞蝶ふぁんたじあ」が10月12日所沢市民文化センター・ミューズ・アークホールで披露された。翌日の朝日新聞都内版には戸山高校が高校フェスティバル部門で実行委員長賞を受賞したとあった。
大会1週間前の朝日新聞の記事で、同じ日に580キロ離れた所沢と福井の2つのコンクール出場のため、ハシゴ演奏するファイトある富山県立高岡工芸高校の紹介があったので、24校中最初に演奏するこの高校の演奏も聴きたく早くから会場に行ってみた。
看板
出番を待つ
当初、この演奏を聴いたら戸山の出番まで会場外にでて、昼食をしたり、近くの航空公園で遊んだりしてから再び会場に戻るつもりだったが、高岡工芸の演奏を聴いたあと、もう1校、もう1校と聴きたくなるばかりになり、なんと全24高校の演奏が終わるまで釘付けになってしまった。飲み食いまったくなしだったので、終了後会場近くで呑んだ1杯のビールが超美味しかった。
昼食を抜いてまで、なんでこんなに吸い込まれたか、そのわけは次の通りと思った。
- ・ どの高校も非常に上手で、そこら辺の中途半端なプロ演奏会よりハイレベル、しかも難曲もいっぱいあった。
- ・ 演奏だけでなく、演出もバライティに富んでおり、聴くだけでなく見ていて楽しく、次校の演奏を待つわくわくする気分がなんともいえなかった。
- ・ 各校とも、他人に聴かせよう見せようとする姿、その一生懸命さは感動ものだった。
- ・ 有料なのに、ほぼ満席だった。(入れ替えはかなりあったようだが)
- ・ 当初入場料2000円は高いと思ったが、聴いてみてこれは安いと思うようになった。
- ・ 来年も聴きたくなった。ファンになろう。だが残念、来年は北海道らしい。
戸山高校には正式部活団体として実力・人気抜群のスーパーブラスというブラスバンド部があるなかで、この吹奏楽同好会がこんな少人数編成で、きれいなハーモニーを奏でることができるとは想像できなかった。(実は今年3月定時制閉課程式典で記念演奏をし、会場を最高に沸かせたが、まさかコンクールでこんな実力を発揮するとは・・・・・)
本同好会は正式な部活団体ではないため多くの制約がありながら、よくぞここまで頑張ってきたものだという印象だった。指導の松本衣代先生と生徒の実力・努力の賜物である。
なお、松本先生は全国高校文化連盟吹奏楽専門部、都高校吹奏楽連盟の役員や、高校音楽教科書の著作、編纂の実績があり、今後の活躍をますます期待したい。
記 磯野 昭彦(昭31)