故神谷克郎先輩(昭11)をおくる
城北会会長 細見 淳(昭27)
- 故神谷克郎先輩
謹んで神谷大先輩の御霊にお別れの言葉を捧げます。
半年前いや数ヶ月前にお元気なお姿を拝見したばかりと思っておりましたのに、まさかこうしてお別れのお話を申し上げるとは、世は無常とは言えあまりにも突然のことで、戸惑うばかりで御座います。
私は、今年の4月から府立四中、都立戸山高校の同窓会である城北会の会長を仰せつかっておりますが、その最終議案を決める3月の城北会理事会にはご出席頂き、何分浅学菲才ですがよろしくご指導をとお話申し上げたら、
「いや、ご苦労さんですが、よろしく頼みますよ、私も大分前の会長だが、今は金利も安くなかなか大変だけどね。」
と言って頂きました。
平成元年から3年間の会長のご経験、その前4年間の副会長のご苦労等、これから何かにつけて教えて頂くことが多くあり、頼りになる大先輩でしたのに、お教え頂く機会も無いままにお別れが来てしまいました。誠に痛恨の極みであります。
先輩は又深井奨学財団の理事長を平成10年から勤めて頂き、戸山高校は勿論、新宿高校の生徒にも奨学金をお渡しする財団の長として、苦しい財政の中からいかに多くの援助が出来るかを熱心に研究されました。
超低金利の現在、運用利息で奨学金を出すこと自体大変な苦労があったのですが、先輩は、いつどんな時でもにこやかに、穏やかにしかも厳しい結論をしっかりと出されました。
我々財団理事も先輩のリードの下で、何とか財政危機を乗り越えるべく努力をして来たのです が、今日からは、指導員なしで運営を果たさねばなりません。
生前の先輩のお言葉を思い出しながら努力したいと存じます。
先日奥様が戸山高校までおいで頂き、先輩のご遺志として多額のご寄付を頂戴致しました。
誠に有難う御座いました。厚く御礼申し上げます。
神谷先輩のような素晴らしい方に接することの出来た御礼を申し上げて、名残尽きないお別れの言葉と致します。
どうか安らかにお休み下さい。
平成14年9月14日
府立四中・都立戸山高校同窓会
城北会 会長 細見 淳
標題:在りし日の神谷理事長
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