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経済活動・公認会計士について受講者の見識を高めた
   二村隆章氏(昭43)の母校公開講座(報告)

戸山高校TOC(トヤマ・オープン・カレッジ)


 平成21年5月16日(土)戸山高校講堂で、『 実務家から見た「最新の経済観測」 』という演題の、新日本有限責任監査法人国際部シニアパートナーである公認会計士二村隆章(にむらたかあき)氏(昭43)によるトヤマ・オープン・カレッジ(公開講座)が、生徒・保護者・同窓生・新宿区民等を対象に実施されました。

 現在、我が国はじめ世界各国では、米国発の金融危機により、経済状況が厳しくなっており、受講者の関心は極めて強く、それに対しての二村氏の講演は米国での実務経験を通して、分かりやすく納得させるものでした。合わせて公認会計士の具体的職務とその重職の紹介とともに公認会計士としてのIT能力と英語力(表現・活用能力)がますます求められているという指摘があり、特に受講した戸山高校生・保護者へ啓発するものとなりました。

二村隆章氏 城北会事務所で
二村隆章氏 母校公開講座

 講演内容の要約は、以下の通りでした。

(1)公認会計士制度の概要と歴史

 公的市場を守る仕事、医者は個人を対象、弁護士は個人と企業を主に対象、公認会計士は主に企業を対象とする。

(2)何故公認会計士は社会的注目を浴びるようになったのか?

 会社は自分だけのcash flowだけで考えても進まない、将来予想データについての企業の判断が重要、判断についての検証・監査が必要、会計監査人の社会的影響が増大、判断の妥当性が求められている。公認会計士は例えば数値だけの場合だけでなく、その数値の意味(将来の収支予想を判断)を予測するので注目されはじめた。

(3)昨年9月に米国で表面化した金融恐慌不況の根本原因

 サブプライム問題である。これを格付会社が保証した担保物件の限界以上に貸した。リスク以上に貸し出したことが原因である。

(4)米国依存経済体制は変えられるか?世界経済が回復するきっかけは?

 消費の盛んな国を相手にしなければ商売にならない。自国で消費しかつ生産力が低い国に輸出したい。BRICs(Brazil、Russia、India & China)は国内の供給能力に限界があり海外企業が進出して市場の参入は容易で期待できる、消費国として人口が多い、資源の調達について制約が少ない。特にインドとブラジルが有望である。

 別記 次回の戸山高等学校TOC(トヤマ・オープン・カレッジ)公開講座は9月19日(土)に開講する予定です。講師は医学博士船曳孝彦氏(昭29)、演題は「医療の危機は日本の危機――みんなが真剣に考える時です――」の予定です。またのご受講をお待ちしております。 

                                       以上

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