先生列伝(101)福田先生 戸山高校新聞 第255号 1993年12月7日
 「バレーとの不思議な縁   〜福田順先生の巻〜 」


1992年卒業アルバム

1993年卒業アルバム

 今回は助動詞「り」の接続を表わす「りかさみしい」等のユニークな暗記法を教えて下さる国語科の福田順先生にお話を伺った。
 男子バレーボール部の顧問をしていらっしゃる先生は、高校時代バレー部のキャプテンを務めていらした。「あまり強いチームではなかったけれど、自分は後輩の指導が上手だった。」と当時を振り返られた。また、OBが指導するときに暴力を振るうのを嫌った先生はそのことを止めるよう一人で話に行ったという。このようなバレー部でも様々な経験が教師になろうと志したきっかけとなったそうだ。
 国語の道に進んだのは先生の父親が国語の教師だったことが影響している。書斎に本がたくさんあったため、そこに行けば国語のことなら何でも分ったそうだ。大学時代に読んで大変感激した本に、ベートーベンの生涯を描いたロマン=ロランの「ジャン・クリストフ」を挙げられた。また、トーマス=マンの「ブッデンブローグ家の人々」もお薦めとか。
 戸山には自転車で通勤されている先生が数人いらっしゃるが、福田順先生もその一人だ。先生は教師になられてからずっと自転車通勤をなさっている。都立大泉学園高校に勤務されたときだけは仕方なく電車を使ったが、それでも駅からは自転車だったという。
 先生にとって教師生活での「不思議な縁」はバレーボールだ。先生は教師になってからずっとバレーボール部の顧問を続けていらっしゃる。どの学校でも前の顧問の先生と入れ替わりで転勤されてきたため、幸運にも顧問になれたという。偶然と言ってしまえばそれまでだが、先生のバレーボールへの想いも関係しているのではないかと思ってしまった。
 取材中、先生のお話に聞き入ってしまうこともしばしばだった。また、先生が御自分の性格について「情に訴えてしまったり、アバウトな部分を嫌う人がいる」と自己批判なさったりする等、授業では分らない先生の一面を垣間見ることもでき、先生に対してより親しみを感じた。             (しお)

福田順先生 国語 戸山高校在職 1988〜99



連絡・お問い合わせは城北会事務局へどうぞ。e-mail:johoku@toyamaob.org